正確にやろうとするよりも、勢い最優先の方がいい、という話~名古屋心療内科コラム


◆ なぜ勢いのほうが上達を加速させるのか?
この現象には心理学的な理由があります。
● ① 勢いは“作業興奮”を呼び起こす
やる気は「行動したあと」に湧くもの。
まず速く動くことで、脳がノってきて上達しやすくなります。
● ② 正確さを求めると「失敗恐怖」が生まれる
「間違えちゃいけない」と思うほど、
人は身体が固まり、動きが鈍くなります。
これを心理学では「パフォーマンス不安」と呼び、
スポーツの上達を大きく妨げる原因として知られています。
● ③ 回数が増えるほど、自然に正確になる
A は勢いで動くため、練習量そのものが増えます。
量は質を連れてくるので、結果的に正確さも磨かれるのです。
これは英語学習でも、文章作成でも、仕事でも同じです。
◆ 上達の本質は「まず動く」こと
「正確さ」は大事ですが、
正確さは“あとからついてくるもの”。
最初から狙って手に入るものではありません。
むしろ、
- 雑でいいから
- 速く
- たくさん
- 勢いよく
そのほうが身体と脳が活性化し、成長のスピードが圧倒的に高まります。
◆ まとめ
フェンシングの結果が示してくれたのは、
「完璧主義より勢いが勝つ」という極めてシンプルな真実です。
丁寧さは武器ですが、慎重さはあなたの行動力を奪います。
ですので、勢い最優先ということを念頭に置いていただき、
今日あなたが始めたいことがあるなら、
まずは ビュオッ! と勢いよく一歩を踏み出してみてください。
その一歩が、想像以上のところまであなたを連れていってくれます。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)


















