先延ばしを防ぐ最強のテク~名古屋心療内科コラム

目次
◆ 先延ばしはなぜ起きるのか?
「やらなきゃいけない」と思っているのに、なぜか手が動かない。
気づけば数時間、数日、あるいは数週間……。
心理学ではこの現象を「先延ばし(procrastination)」と呼びます。
研究によれば、先延ばしは 怠けではなく
「不安や面倒くささ」 から生じるものとされています。
しかし恐ろしいことに、放置すればするほどタスクは重くのしかかり、ますます手がつけにくくなるのです。
◆ ポイントは「一分だけ」+「た~のし~!」
そんな先延ばし癖を断ち切るシンプルな方法があります。
👉 それは 「一分だけやる」と決めること。
心理学では「作業興奮」という現象が知られています。
これは、人は作業を始めてしまえば脳が活性化し、自然に続けられるというもの。
さらに「た~のし~!」と声に出して繰り返すと、脳は「この作業は楽しい」と錯覚します。
これは「感情ラベリング」や「自己暗示」の効果で、ネガティブな感情をポジティブにすり替えるシンプルな方法です。
またその言葉を言わなくても、ただ「ニッコニコ」で笑顔を作るのも重要。
すると同じく、行動しやすくなります。
◆ 実例:小さな行動が大きな変化を生む
スタンフォード大学の心理学者B.J.フォッグは「Tiny Habits理論」で、行動は小さく始めるほど続くことを示しました。
「腕立て伏せを毎日100回」は続かなくても、「毎日1回」なら誰でもできます。
そして1回やれば、2回、3回……と自然に増えていくのです。
同じように「一分だけ」取り組めば、気づけば数分、数十分と集中していることがよくあります。
◆ 今日からできる「た~のし~!習慣」
というわけで、こちらを試してみてください。
- タスクの前に声に出す
「た~のし~!」を笑顔で口にしてから取りかかる。 - タイマーを1分に設定する
「一分だけやる」とルール化。 - 終わったらすぐやめてもOKにする
「続けなくてもいい」と思えば気楽に始められる。
◆ まとめ:先延ばしを楽しさに変えるコツ
- 先延ばしは怠けではなく「不安の回避」から生じる
- 「一分だけ」+「た~のし~!」で脳は行動モードに切り替わる
- 小さな行動の積み重ねが、大きな成果へとつながる
👉 どうしても腰が重いときは、まず「た~のし~!」と笑いながら1分だけやってみましょう。
気づけば、先延ばしの悪循環から抜け出しているはずです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)