目標は「結果」ではなく「行動」にするべし、という話~名古屋心療内科コラム

目次
◆ 数字だけの目標は続かない
「体重を●kgまで落とす!」「年収●万円を稼ぐ!」
私たちはついつい、結果の数字だけを目標にしてしまいます。
もちろん数値は分かりやすく、達成できれば達成感もあります。
しかし心理学の研究によれば、数字だけを追いかける目標はモチベーションが続きにくいことがわかっています。
なぜなら数字は達成するまで報酬がなく、日々の過程が「退屈で苦しいもの」になってしまうからです。
◆ 行動目標に変えると「楽しさ」が生まれる
そこでおすすめなのが、数字ではなく行動を目標にすること。
- 「毎日30回スクワットをする」
- 「週に3回、料理を自分で作る」
- 「1日1人にありがとうを伝える」
こうした行動目標なら、その瞬間に達成感が味わえるので、習慣化しやすくなります。
またハーバード大学のテレサ・アマビール教授の研究では、小さな成功の積み重ね(Small Wins)がやる気と創造性を高めることがわかっています。
行動目標はこの「小さな成功」を毎日生み出す仕組みになるのです。
◆ ダイエットと勉強の現場から
さらにこんな実例もあります。
- ダイエットの研究では「1日20分歩く」といった行動目標を立てたグループの方が、「体重を5kg減らす」とだけ掲げたグループより継続率が高いと報告されています。
- 勉強でも「毎日英単語を10個覚える」と行動目標を設定した学生は、漠然と「英語を得意にする」と考えた学生よりも定着率が高かったのです。
◆ 今日からできる行動目標の作り方
よって今日から「目標」を「行動の目標」に変えましょう。
- 数字を行動に変換する
「体重−5kg」→「夕食後に散歩15分」 - 回数・時間で設定する
「週3回」「毎朝5分」など、測れる行動にする - 即達成できる形にする
「机に座ったら本を開く」など、始めやすい小さな動作にする
◆ まとめ:目標は「数字」ではなく「行動」に!
- 数字だけの目標はモチベーションが続きにくい
- 行動目標は日々達成感を得られ、習慣化しやすい
- 実行意図や小さな成功の研究もその効果を裏づけている
👉 人生を変えるのは、大きな数字より「今日の小さな一歩」。
「毎日●回▲▲する」その積み重ねが、結局は理想の結果へとつながっていくんですよ。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)