好かれる最強のコツは「推し」という話~名古屋心療内科コラム

◆ 「推し」として見るだけで関係は変わる
アイドルやアニメキャラ、スポーツ選手。
現代は誰もが「推し」を持つ時代です。
推しを思うとき、私たちは自然に「いいところ」を探し、些細な仕草にときめき、相手の存在自体をポジティブに受け止めます。
ではもし、この「推し目線」を身近な人間関係に持ち込んだらどうでしょう?
間違いなく、相手にも「好かれている」と伝わり、人間関係がスムーズになるのです。
◆ 「好意の返報性」
心理学で有名な原則に 好意の返報性 があります。
これは「相手から好意を示されると、自分も好意を返したくなる」という心理です。
たとえば、微笑みかけられると自然に笑顔が返る。褒められると「ありがとう」と返す。
これらは無意識のうちに働く強力な心理メカニズムです。
つまり「この人は自分の推しだ」と思って接すれば、態度や表情に“好意の雰囲気”がにじみ出ます。
それを受け取った相手が、無意識にあなたへ好意を返す──これが「好かれる人」の秘密です。
◆ 人事評価や接客の現場で
実際のビジネスでも、この効果は活用されています。
たとえば人事評価の研究では、上司が部下の「長所を積極的に探そう」と意識した場合、部下のモチベーションと職場満足度が大幅に上がったと報告されています。
また接客業の調査でも、スタッフがお客様の「素敵な部分」に注目すると、顧客満足度が自然に上がる傾向が見られました。
「推し活」的な視点は、実は職場や人間関係の中でも効果的に働くのです。
◆ 今日からできる「推し目線」習慣
よって具体的に、こんな内容を実践してみましょう!
- 「ここが好き」を1つ探す
服装でも話し方でもOK。まずは小さな“推しポイント”を見つける。 - 会話でプチ称賛を伝える
「その考え方いいですね」「笑顔が素敵ですね」と短い言葉で返す。 - 推しとして観察する
アイドルの配信を追うように、相手の行動を観察するとポジティブに見える。
◆ まとめ:人間関係を「推し活」に変えよう
- 相手を「自分の推し」と思うと、長所が自然に見える
- その好意は表情や態度に出て、好意の返報性で相手からも好かれる
- 職場や友人関係、恋愛にも応用できるシンプルで強力な方法
👉 人間関係で悩むなら、「推し活」のように相手を見てみましょう。
「推しは無数に存在する」時代、あなたの周りの人を“自分だけの推し”にすることで、世界は驚くほど居心地よく変わります。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)