「一人でやる気を持つ」ことは無意味!やりたいことは周囲に宣言するべき!~名古屋心療内科コラム

目次
◆ やる気はすぐに消える
「やりたいことがあるのに続かない…」
こんな経験はありませんでしょうか。
最初は「よし、頑張ろう!」と盛り上がっても、翌日にはその熱が冷めている。
これは人間の自然な特性です。心理学的にも 「やる気は短期的な感情にすぎない」 ことが知られています。
つまり、「自分一人のやる気」に頼るのは、もっともムダな戦略なのです。
◆ 公言効果(Social Commitment)の心理学
行動科学では「社会的コミットメント」と呼ばれる現象があります。
これは、人は他人に自分の行動を宣言すると、実際にやり抜く確率が高まる というもの。
たとえば、心理学者 ロバート・チャルディーニ の研究では、選挙前に「あなたは投票に行きますか?」と聞かれ「はい」と答えた人は、実際の投票率が大きく上昇することが示されています。
これは「自分で言ったことを守りたい」という心理(=一貫性の原理)が働くからです。
やりたいことも同じ。
頭の中だけで考えているとすぐに消えますが、言葉にして外へ出せば「やらざるを得ない状況」に自分を追い込むことができます。
◆ 実例:SNSでの宣言が習慣を変える
さらにイギリスの心理学者リチャード・ワイズマンは、3,000人以上を対象に「新年の目標」の実行率を調査しました。
結果、「周囲に目標を共有した人」は実現率が33%高かった ことがわかりました。
特にSNSやブログといった「誰かに見られる場」で宣言した人は、継続率が明らかに高かったのです。
「見られている」という感覚が、強力なモチベーションになるのです。
◆ 宣言の実践法
よってやりたいことがあるなら、今日から小さく宣言してみましょう。
- 家族に言う
「明日から朝ランを始めるよ」など、身近な人に伝える。 - SNSやブログに書く
フォロワーに宣言すれば、「やらないと恥ずかしい」という圧が強烈な力になります。 - 日記に書く
他人に言いづらいなら、自分宛に「宣言文」を残すのも効果的。後から読み返すと効きます。
◆ まとめ:「やる気」より「宣言」で動け
- やる気はすぐに消える。頼りにしてはいけない
- 周囲に「やる」と宣言することで実行力が高まる(社会的コミットメント効果)
- SNSや家族、日記など、形は何でもいい。とにかく外に出すことが大事
行動を変える最大のきっかけは、気合いでも根性でもなく 「宣言」 です。
今日から、やりたいことを声に出し、文字にして、外に向けて投げてみましょう。
それだけで、未来の行動は大きく変わるはずですよ。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)















