日本人は「長所がない」と思い込んでるという話~名古屋心療内科コラム

「あなたは長所があると思いますか? 自分に自信がありますか?」
この質問に「はい」と答えた人の割合は、アメリカで86%、イギリスやフランスでも約80%でした。
韓国も72%が自分の長所を認めています。
ところが、日本はわずか46%。
半分以上の人が、自分の長所を即答できないのです。
もちろん、これは「日本人が能力を持っていない」という意味ではありません。
そもそも日本人は、「周囲の和を乱すな」「人に迷惑をかけるな」なんて教育されることが多いようです。
いえ、それがいい方向に進めばいいのですが、それが行き過ぎてしまって
「目立ちすぎてはダメだ」
「自分なんて…」
という方向に行ってしまう人も多いように感じます。
くわえてSNSでは、いかにも「自分より優れている人」がたくさんいるように見えます。
そのため「自分の長所なんて大したことがない」「自分なんてダメだ」と思ってしまう人も増えているのではないでしょうか。
そう思っているだけならいいのですが、それが行き過ぎてしまうと、どんどん落ち込み、抑うつ的になってしまうリスクもあります。
そんなときは「自分にもちゃんと長所がある」と考えることから始めることです。
たとえば、その「自分には長所がない」というのは「謙虚さ」とみなすこともできます。
そしてできれば、こんな方法を試してみましょう。
- ほめられたことを記録していく
過去に人から感謝されたこと、褒められたことをスマホやノートに書き残しましょう。小さなことでも構いません。 - 長所を1日1回、口に出す
寝る前に「今日の自分の良かった点」を一つ言ってみる。これは脳に“自分を肯定する回路”を作る効果があります。 - 他人の長所も伝える
他人の良いところを言葉にする習慣は、自分の中の「長所を見る目」を磨き、自分への視線も優しくしてくれます。
これらの方法だけでも、あなたは少しずつ変わっていくはずです。
ぜひぜひ試してみましょう。
結論はシンプルです。
自信は、今の自分を認めることから始まる。
本当に小さなことから、あなたの生活は変わっていくんですよ。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)