汚部屋と自殺とうつの関係について。名古屋心療内科コラム

あなたの部屋は、キレイでしょうか?汚いでしょうか?
実は部屋の汚れ具合は、精神疾患と非常に強い関連性を示している可能性があるのです。
実は心理学者キャサリン・A・ロースターらの調査によると
「部屋が汚れている人ほど、人生の幸福感が低く、精神的に病みやすい傾向があった」
ということが分かっています。
実際に、重度の精神疾患の方の部屋を見学に行くと、多くがものすごく汚れていることが多いものです。
また自殺をされてしまう方も、やはり部屋が汚れていることが多いとされています。
そもそも「部屋の掃除」は、生きていくことそのものには関係ありません。汚れても生活はできます。
よって精神的に余裕がない場合、後回しにされてしまうことが多く、すなわち気分的に不安定ですと、どんどん部屋が汚れていってしまう…というわけです。
また逆に、部屋が汚れていると、そこで生活することでどんどん気持ちが落ち込んでしまい、さらに精神的に不安定になってしまう…というスパイラルもありえます。
よってもしあなたの部屋が汚いとするなら、あまり放置はよくありません。
できれば少しずつでもいいので片付けていきましょう。
コツとしては、「一部」でもいいのでやってみること。
「今日は机の上だけ片付けよう」
「今回は周囲1メートルだけでいいから片付けよう」
など、一部でもいいのでやってみることです。
一部でもキレイになれば、そのままの勢いで他の部分もキレイにできる可能性もあります。
逆に「あぁ、全部片付けないと」と思うと、あまりに負担がおもく、いつまでたっても行動できなくなります。
「まずは一部から」。
ぜひぜひ覚えておいていただければ幸いです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)