性格⇒行動ではなく、行動⇒性格!!~名古屋心療内科コラム

「自信がある人になりたい!」
「もっと優しい人になりたい!」
「行動力がある人間になりたい!」
「集中力をもっと持てたらいいのに!」

そんな願いを、今までたくさん聞いてきました。

ではいったいこんなとき、どうしたらいいのでしょうか?

実は大切な法則は「性格ではなく行動を重視せよ」ということです。

どういうことか?

よく「性格を変えたい」という人がいますが、そもそも「性格」とは何でしょうか?

誰も脳の構造や心の仕組みなんて分かりませんから、それはもう、「色々な状況で、どんな行動を取るか」でしか分かりません。

マンガのキャラクタなどが最たるもので、
「勇気のある性格」
のキャラクタがいたとしたら、すごい敵に襲われたときに、やり返したり、頑張って倒そうとしたりするはずです。

ここでそのキャラクタが「ただ逃げる」「ただおびえる」だけだとしたら、「いや、勇気ないじゃん」という評価を受けると思います。

ここでそのキャラクタが「いや、僕は心の中で勇気を持っているんだ、でも行動として逃げちゃうんだ」と言ったとしても、「じゃあ総じて勇気がないんだね」となるはずです。

逆にそのキャラクタが、震えながらも立ち上がり、敵に向かって戦いを挑み、
「いや、自分は実は怖いし、勇気なんてないんだ。でもなんか、どうしても戦わないといけないと思ったから戦った」
と話したとしたら…。

それはもう「勇気がある人」ということになります。

結局、性格とか、何を考えているかとかはまったく無関係に、ただ「行動がどうか」だけなのです。

よって重要なのは、「性格をどうこうしよう」という気持ちはサッパリ捨てること。

それよりも大切なのは、「自分が望む人間なら、どう行動するか」だけを考え、そしてそのとおりに行動するだけ。

もちろんそれは「演技」で構いません。

あなたが歩いていると、「俳優が急に休んでしまった! すまないけど、勇気がある人の演技をちょっと頼める!? 100万円払うから!」と言われました。

その場合、誰だってその演技をするはずです。ヘタでも演じるだけで100万円です。絶対やるはずです。

それ、です。

これ、現実でも同じことです。

「優しい性格」「真面目な性格」「集中力のある人」。

どんな場合でも、それに見合った行動を演じるだけ。

するといつの間にか、あなたはその性格として判断され、それすなわち、あなたの「性格」になっています。

ぜひぜひ試してみていただければ幸いです。

結局すべては「演技」から始まります。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)