「あの、えっと」だけでバカと思われる!?~名古屋心療内科コラム

アメリカのワシントン大学の心理学者キャサリン・ホークスは、
多くの学生を対象にして
A「『えっと、あの…』などの表現を挟み込んで話させる」
B「普通に話させる」
という二種類の人物について評価をさせました。
すると、たとえ話している内容は同じでも、「えっと、あの」などの言葉を多く挟み込んだBは、大きく評価が下がったのです。
具体的に
「信頼できない、能力が低い」
などのネガティブな評価をくだされました。
切ない!
「あの」とか「えっと」とか、その程度の言葉を挟んだだけですよ!?
それと「信頼」とか「能力」って無関係じゃないですか!
にもかかわらず、信頼も能力も「ない」というレベルの評価を受けてしまうわけです。
悲しすぎです!
とはいえ、これこそまさに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」みたいな心理だと思います。
一点でネガティブな印象を受けてしまうと、全体にまで悪い評価を受けてしまうわけですね。
よって重要なのは、なるべく「えっと」とか「あの」とかの表現を言わないこと。
本人はそう言いながら次の言葉を考えていると思うのですが、結局はただの「クセ」になっているだけで、それらの言葉を言わなくても、次の言葉は思考できます。
よって「あの」「えっと」などの言葉を抜いても、そのまま会話はできるはずなのです。
ですので、そう言いそうなタイミングのときは、ただ「無言」になることです。
「そんなことしたら、相手が不自然に感じない!?」
と心配するかもしれませんが、それでも「あの、えっと」とかよりずっとマシです。
そこまで不自然に感じることはありません。
それにいい方に考えれば、相手が「間」として感じてくれて、その分、あなたの発言に重みが増すかもしれません。
もちろんすぐには変えられないと思いますが、意識を続けて練習をしていれば、必ず変わっていきます。
小さなことでソンをしないために、ぜひぜひ覚えておいていただければ幸いです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)