お金は大切にするのに、時間は大切にしない理由~名古屋心療内科コラム

お金を大切にしたり、すごくすごく倹約して使う人は多いものです。
10円でも1円でも安い商品を探したり、ムダな買い物は一切しなかったり。
それ自体は悪いことではないと思います。
お金がなくなると大変なことになるので、少しでも残したいと思うのは、本能かもしれません。
しかしなぜ、大半の人が、
「時間」
に関しては、決して倹約したり、大切にしようとしないのでしょうか。
仕事をしなきゃ、と思ってもダラダラ先延ばしにしてしまったり。
せっかくの休みの日も、何かをするわけでもなく、ひたすら寝てしまったり。
またはスマホを見たいわけでもないのに、エンドレスで見続けて、気づくと夜になってしまったり。
いえもちろん「自分にとって寝ることやスマホを見ることが心から大切だ!」と思うのなら、それはいいでしょう。
しかし大半の人が、ついつい流されるままに、そういう行動を取ってしまうはず。
いかにも時間が無限にあるかのように、湯水のように(ダメな意味で)使ってしまうわけですね。
これ本当に不思議ですよね。
お金と時間、どっちが大切か、というと、間違いなく「時間」だと思います。
時間とは「命」と同義です。
どんなにお金持ちにでも、寿命を伸ばすことはそうそうできません。
特にすごい大病になり、「あと数ヶ月の命」となったときに、いくらお金を払っても、それを変えることはできないでしょう。
またお金を使いはたしてしまったとき、頑張れば働いたりして稼いだり、または何らかの援助や保護を受けたりすることもできます。
しかし命の時間を使い果たしてしまったときに、誰にどう頼もうが、かわってもらうことなんてできません。
時間はお金以上に大切なのに、それでも人はついつい平気で、時間を浪費してしまうのです。
これは一体どうしてなのでしょうか?
おそらくお金に関しては明確に「口座残高」とか「持っている現金」とかで厳密に決まっているからではないでしょうか。
逆に人生の時間は、よっぽどの重病告知でもないかぎり、明確に「残高」が分かりません。
ただ単に「見えない」から、ムダに使ってしまう…。本当にそれだけだと思います。
ですので言うまでもないですが、「時間を大切に」。
とはいえ、それで意識改革できたら世話はないですし、みんなすぐに忘れてしまうと思います。
そのあたりは、またコラムやマンガで、「時間を大切にし、それを忘れないテクニック」などを話していけたらな、と思っています。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
(完)