やる気が湧かない時は「それでもやれること」を探せ!~名古屋心療内科コラム

みなさんはやる気がわかないことがありますでしょうか?

そんなとき

「どうしたらやる気が湧くんだろう……?」
「どうしたら気持ちが持ち上がるんだろう…?」

なんて考えるかもしれません。

しかしそんなときに重要なのは、「いかにやる気を湧かせるか」ではなく、

「こんな状況でもやれることは何か」

を考えることです。

そもそもゲームではよく「体力98 知力35」みたいな数値があります。

あれと同じように
「やる気 20」みたいに思ってしまっている方も多いかもしれません。

しかし実際は、こんな明確な数値は存在しません。

それどころか、自分自身は「数値自体が存在しない」と考えた方がいいのではないか、と思っています。

特に「作業興奮」という言葉もあります。

人間は、作業をすることによって脳が活性化して、「もっとやろう!」と思えてくるものなのです。

逆に「さぁやる気を出さないと!」なんて、やる気という言葉に囚われすぎてしまうと、いつまでたっても何もできなくなります。

くわえて「やる気を出す」ためにムリに思考を使ってしまうため、何もできないまま時間が過ぎてしまいます。

重要なのは、重ねて「じゃあ今、何ならできるか」「今の自分でもできることは何か」を考えること。

たとえば
「本なら読めそう」
「部屋の中を歩くくらいなら」
「掃除ならできる」

など、何でもいいので、できる行動を見つけてください。

そしてその行為でいいので、今すぐやってみることです。

すると気持ちも持ち上がり、本来の作業にも取り掛かりやすくなります。

もちろん本来の作業ができず、ただ「本を読む」とか「掃除」だけで終わることもあるでしょう。

それであっても、いつかやらなきゃいけないことなワケで、「トク」はしています。

間違っても、やる気という言葉だけにとらわれて、何もしないまま終わる…という最悪の事態は避けられています。

やる気が湧かない、というとき、ぜひ試してみていただければ幸いです。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)