音楽を聴きながらの作業は「逆効果」!という話~名古屋心療内科コラム

◆ 音楽は本当に仕事をはかどらせるのか?
あなたは勉強や一人で仕事をしているときに、音楽を聴きますか?
まぁ、実際、多くの人が「音楽を聴きながらのほうが集中できる」と信じています。
好きな曲をかけて気分を上げながら作業する──そんな経験をしたことがある方は多いはずです。
しかし実際には、それが 生産性を大きく下げている 可能性があるのです。
◆ 『アトランティック』誌の実験レポート
アメリカの雑誌『アトランティック(The Atlantic)』に掲載された、ジャーナリスト・オルガ・カザンによるレポートがあります。
実験内容はこうです。
被験者を以下の3つのグループに分け、複雑な作業に取り組んでもらいました。
- 好きなアップテンポの曲を聴くグループ
- 好きなスローテンポの曲を聴くグループ
- 音楽なしのグループ
その結果…!
最もパフォーマンスがよかったのは「音楽なしのグループ」。
逆に、最も成績が悪かったのは「好きなアップテンポの曲を聴くグループ」 だったのです。
つまり、「集中力を高めるために音楽を聴く」というのは必ずしも正しくなく、特に複雑な思考を要する作業においてはむしろ逆効果になり得るということです。
◆ 音楽の効能は「場面を選ぶ」
もちろん、音楽にはプラスの効果もあります。
実験でも、音楽が 単調な作業(データ入力やルーチンワーク) の効率は高める可能性がある、と言われています。
気分転換やリフレッシュ効果については、多くの人が日常的に体感しているはずです。
つまり、音楽は「複雑な思考が必要な作業」にはマイナス、「単純作業や休憩時間」にはプラスと考えるのが妥当なのです。
ですので何よりオススメするのは、音楽を「ごほうび」にすること。
作業をするときに「好きな音楽を聴きたい!」と思ったとしても、すぐ実行してはダメ。
おそらく「聴きたい気持ちは満たされたけど、今度はこれがほしいアレがほしい」となり、いつまでも集中できません。
とにかく希望するものを「ごほうび」にして、早く作業を終えるようにしましょう。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。