退屈には意味がある、という話~名古屋心療内科コラム

哲学者ニーチェは
「退屈こそが偉大な仕事を生む」
という内容の言葉を残しています。
人間にとって、退屈は多大なストレスになります。
そして少しでもその退屈から脱したくて「もっと面白いことは!?」「もっと刺激がほしい!」と考え、色々な作品を生み出したり、様々な芸術を作り出します。
これを心理学では「昇華」と言います。
しかしここで、その退屈を発散する方法が目の前にあったらどうでしょうか。
一瞬だけ満たされた気持ちになって、満足してしまう可能性もあります。
さらにその娯楽が、「無限」にあったら…!?
実はスマホはその「無限の娯楽」になりえます。
特に人間は「周囲の情報を知っておきたい」という本能もありますので、一度SNSなどを見ると、エンドレスに見続けてしまいます。
特にそこで「面白いニュース」や「楽しい情報」などがあると、もう終わりがありません。
人間が「スマホ依存症」になるのは、この「退屈⇒面白いコンテンツによる快楽」ということを繰り返しているからではないかと考えます。
だからこといって、スマホがまったくない生活なんて考えられませんね。
であれば、「時間を区切ってみる」こと。
一日のうち○分まで、または一日に10回まで、みたいに少しずつ時間や回数を制限してみましょう。
特にオススメは「記録」することです。
見るたびに記録していけば、あとにその記録が残るので、「まぁ、記録するレベルに見たいワケでもないしな…」と思い、総時間が減っていくはずです。
ここでスマホなどの時間を少しずつ減らしていけば、相対的に、自分の「やりたかったこと」に割り振る時間は増えていくはずです。
長時間にわたって見てしまい、あとから「何してたんだろう…?」と思う方はぜひぜひ試してみていただければ幸いです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)