「感謝日記」は心の筋トレになる、という話~名古屋心療内科コラム

カリフォルニア大学の心理学者ロバート・エモンズは、1000人以上にたいして
「感謝日記」
を書くように指導しました。
感謝日記とは、
「今日こんなことがあった、とても良かった」
「今、あの人にこんなふうに感謝している」
など、何でもいいので「感謝すること」を書かせる日記のことです。
すると、なんと
・免疫力のアップ
・血圧の低下
・睡眠の改善
・思考のポジティブ化
・幸福感の高まり
・寛容になる
・ストレスに強くなる
など、様々な「いい効果」が現れたそうです。
いや、さすがに多くないですか効果、と思うわけですが、それでもまぁ、「いいこと」が起こるのは、確かなようです。
実際、人間の気持ちはすぐに慣れてしまうもの。
どんなに幸福でも、どんなに恵まれた環境でも、ついつい感謝の気持ちを忘れて「当然」と思ってしまいます。
たとえば今は食事の心配もそうそうありませんし、病気で死ぬリスクも、昔にくらべたらずっとずっと低いはずです。
しかしたいていの人は、今にたいして強い不満と「もっとこうなればいいのに…」なんて気持ちを抱えています。
よってとにかく、どんなに小さくてもいいので「今日良かったこと」を書き記すことが大切、というわけです。
特に感謝の気持ちを書き続けることで、「ストレスに強くなる」という効果があるのも重要。
これは、感謝の気持ちを意識することを繰り返すことで、たとえネガティブな事が起こったとしても、そこに感謝や、いい面を探すクセがつくからだと言います。
普段から感謝を心がけることで、ストレスに耐性がつくわけですね。
よってメモ帳でもスマホでもPCでもいいので、ちょっとした「良かったこと」や「感謝すること」を書いてみてはいかがでしょうか。
内容が何もなくても「生きてて良かった!」「生きてることにありがとう!」など書くだけでもぜんぜん構いません。
毎日同じセリフになってもOKです。
別に誰に見せるわけでもありません。
これは何より「あなた自身のため」。
まさにこころの筋トレみたいなものだと考えて、気軽にやってみましょう。
数日後にでも、いえ書いた直後からでも、不思議と気持ちが変わっていることに気づくはずですよ。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)