人は、未来の自分に丸投げしがち!~名古屋心療内科コラム

プリンストン大学の心理学者、エミリー・プロニンは、
「醤油とケチャップを混ぜた液体」
を作りました。
言うまでもなく、めっちゃマズいわけです。
そして被験者にたいして
「この液体を今飲んでほしいんですけど、どれくらい飲めそうですか?」
と聞きました。
すると被験者たちの答えを平均すると
「大さじ2杯分くらいなら」
と答えました。
今度は別の被験者たちにたいして
「この液体、2週間後に飲んでほしいんですけど、どれくらい飲めそうですか?」
と聞きました。
すると彼らは
「コップ半分くらいは飲めそう!」
と言ったのです。
明らかに「今」よりも「2週間後」の自分の方が、
「ずっと強く、耐える力を持っている」
と評価されたというわけです。
すなわち一言で言うと
「我々は、未来の自分の力を過信しすぎる」
というわけです。
さらに言えば
「未来の自分の力を信じすぎて、その結果、自分のやるべきことを丸投げしやすい」
ということになります。
具体的には
「2週間後の自分なら余裕余裕! これくらいカンタン! だから今日はねちゃおう!」
「明日の自分ならこんなのすぐにデキるはず! だから今日は遊ぼう!」
なんて風に思ってしまう傾向がある、というわけです。
めっちゃ思い当たることがあるのではないでしょうか。
ただ言うまでもありませんが
「そんなわきゃない」
のです。
明日になっても、今以上の強さになることはありません。
ややもすれば、我々は少しずつ老化していくわけですから、どんどん弱くなっていく可能性もあります。
常に最強なのは「今この瞬間」なのです。
よってとにかく、どんな行動でも、今すぐやるのが一番、ということになります。
どんなに小さくても行動すれば、未来には「あのときにやったこと」になるので、よりやりやすくなるはずです。
まずは自分。今こそがなんだかんだ最強。
そのように覚えておくことが最重要です。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)