理想と現実のギャップで「うつ」になる!~名古屋心療内科コラム

バルセロナ大学の研究では、「葛藤」を抱えている人ほど、うつになりやすく、同時に自殺しやすい、ということがわかっています。

ここでの「葛藤」とは「理想と現実のギャップの大きさ」のこと。

自分はこんな人間であるべきだ、こんな人生を送っているべきだ…!

そんな気持ちが強く、それでいて今の人生がうまくいっていない、と感じる人ほど、葛藤が大きく、うつになりやすい、というわけですね。

逆に言えば「理想が低い人」か「現実がうまく行っている人」は、精神的に健康、というわけです。

いえもちろん、誰もが後者を求めるとは思います。

とはいえ、それが難しいときもあるでしょう。

そんなときは、とにかく理想をいったんユルくしてみること。

「生きていればそれでいい」
「毎日健康なら、まぁ、いいか」
「死ぬほどの状態でなきゃ、いいや」

そんな風に理想をユルくして、まったり生活すればそれで良いと考えてみましょう。

こう考えるだけでも、一時的に気持ちはラクになりますし、心が癒やされるはずです。

そしてもし、「少し気持ちが持ち上がってきたかな…?」と思えば、そのときはまた適度なハードルを設定して、行動すればいいのです。

気持ちの設定に自由度を持たせて、気軽に生活してみてくださいね。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)