集中しようとしない方が集中できる!?~名古屋心療内科コラム

アメリカの心理学者シアン・ベイロック博士は、
ゴルフ経験者たちを集めて、20回のパッティングを行わせました。

その際にAとBに分けて

A「集中してやってください!」と頼んでプレイさせる
B 集中に関しては何も言わず、音楽を聞かせながら(気軽に)にプレイさせる

としました。

その結果。
パッティングの成績は、Bの方がずっと高かったのです。

普通に考えて、いかにも「集中して!」と言った方が高そうですが、逆に音楽を聞いて気軽にプレイした方が良かったわけですね。

もちろん常にあてはまる真実ではないかもしれません。
ただ一つ、参考になる部分はあるのではないでしょうか。

私たちは、よく勉強や仕事に際して

「もっと集中しないと!」と考えたり
「いかにして集中力をつければ…!?」
なんて思ったりしてしまいます。

しかしそう思っても、なかなか答えが出なかったり、そもそも考えれば考えるほど気持ちがつかれてしまって、そもそも取り組むことができない、ということもあります。

それよりは、とにかく何か好きなもので釣ってでもいいので、机に向かわせたり、参考書を開いたりしてみるのが有効ではないでしょうか。

とにかくはじめさえすればやる気も湧いてきますし、また他のことで「釣られながら仕事をした」としても、上記の理由で、結果的によい成果に結びつくこともありえます。

集中しないと成果に結びつかない、ということもないのです。

気楽に、気軽に、まずは取り掛かってみてくださいね。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)