ダメな半沢直樹~名古屋心療内科マンガ

目次
◆ 半沢直樹でおなじみの「倍返し」
人気ドラマ『半沢直樹』で有名になった名セリフ、
「倍返しだ!」。
強烈なインパクトがあり、スカッとするフレーズですが、
実はこの倍返し、
心理学的にはごく自然な人間の反応だということをご存じでしょうか?
人間は誰しも、
自分がされた嫌なことを 「実際より悪意的」 に感じてしまう傾向があります。
心理学ではこれを
「ネガティビティ・バイアス」
と呼び、
- 相手の行動を悪意として解釈しやすい
- 自分が受けたダメージを相手が思う以上に大きく感じる
という傾向が確かめられています。
そのため、もし「自由にやり返していいよ!」と言われた場合、
人はどうしても 相手より強い力で反撃してしまう のです。
◆ なぜ人は、やられた以上にやり返してしまうのか?
たとえば、友達に軽く肩を叩かれたとします。
相手は冗談のつもりでも、
自分が受けたときは「ちょっと痛かった…」と感じる。
そして「同じくらい」で返したつもりでも、
相手には「強すぎる!」と感じられる。
こうして 互いが“やりすぎた”と感じる構造 が生まれ、
小さな衝突がどんどん大きくなっていきます。
世界の戦争や民族対立も、元をたどればこの心理が拡大したもの。
「仕返しの連鎖」が止まらず、
「倍返し、三倍返し…」と増えていった結果なのです。
◆ 実は優しいルールだったハムラビ法典
ここでよく引用されるのが
古代バビロニアの法典、
「目には目を、歯には歯を(ハムラビ法典)」。
この言葉だけ聞くと、
「やられたら同じようにやり返せ」という
恐ろしい法則に見えますよね?
でも実際は真逆です。
ハムラビ法典の意図は
「やられたのと同じ分までは返していいが、それ以上は絶対にするな」
という歯止めのルール。
つまりこれは、
復讐の連鎖を止めるための、非常に優しい法律 だったのです。
もし「倍返し」を許してしまえば、争いは永久に終わらない。
古代の人々はすでにその構造を理解していたというわけです。
◆ 争いを止める一番の方法は「悪意を盛らないこと」
現代の人間関係でも同じです。
誰かの言動に傷ついたとき、
ついつい
「私を傷つけるつもりだったんだ!」
と思ってしまいますが、
実際はそんなつもりがなかったケースがほとんど。
心理学的に、
人は他人のミスを「悪意」として拡大解釈しやすい
という性質があります。
しかしそこで一度深呼吸して、
「もしかしたら悪気はなかったのかもしれない…」
と考えてみる。
この一言が、
復讐の連鎖を止める「予防線」になるはずです。
◆ まとめ
人間は本能的に、
やられた以上にやり返してしまう生き物です。
だからこそ、
ハムラビ法典のような「同じ分だけ返して終わり」というルールが必要だったし、
現代の私たちも、心の中でブレーキを持つ必要があります。
あなたの人生から「余計な争い」がひとつずつ減り、
人間関係がうまくいくきっかけになるように祈りつつ、
本日もここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)




















