先延ばしをしなかった女子。~名古屋心療内科マンガ

目次
◆ 先延ばしの裏側で、ひそかに起きていること
「やろうと思っていたのに、今日もできなかった……」
そんな経験は誰にでもあります。
でも、先延ばしが続くと、
気づかないうちに“心の奥の自信”が削られてしまうことが、
心理学の研究からわかっています。
カナダ・アルバータ大学の教育心理学者 ロバート・クラッセン(Robert Klassen) らの調査では、
大学生を対象にした研究で、
課題を先送りしやすい人ほど、自尊心(self-esteem)が低くなっていく、という傾向が報告されています。
つまり、“先延ばし”は時間の問題だけでなく、
自信そのものに影響する心理現象 なのです。
◆ 先延ばしが自尊心を下げる理由
先延ばしが続くと、
心の中では次のような流れが起きます。
- 「今日も行動できなかった……」
- 自分に対する評価が下がる
- 自分を信じる力(自己効力感)が弱まる
- 行動がさらに難しくなる
- 先延ばしが加速する
この悪循環が、自信をじわじわ奪ってしまうのです。
心理学では、
「行動ができない → 自信が下がる → 行動がさらにできない」
というループがうつ症状の温床にもなると説明されます。
◆ 小さくても「行動する」だけで、自信は戻ってくる
では、自信を守るにはどうすればいいのでしょうか?
答えはとてもシンプル。
一分でも、どんな形でもいいので「行動してみる」こと。
心理学では、小さな行動が心を前に動かす理由が明確に説明されています。
- 行動ができる
- 「自分はできた」と感じる(成功体験)
- 自己効力感が上がる
- 次の行動がもっと楽にできる
この“良い連鎖”が、自信の土台を取り戻してくれます。
完成させなくていい。
完璧じゃなくていい。
1分、1ページ、1歩で十分。
◆ できる行動の例(本当に1分でOK)
- 机に向かうだけ
- メールを1通だけ返す
- 参考書を開いてタイトルだけ読む
- 必要な資料を机の上に出す
- スマホを置いて深呼吸する
「それだけ?」と思うかもしれませんが、
小さな行動ほど心理的ハードルが低く、成功体験になりやすい のです。
それこそが、自信に直結します。
◆ まとめ:未来を変えるのは“1分の行動”
先延ばしは意志の弱さではありません。
誰にでも起こる心理現象です。
でも、自信は“行動した瞬間”から取り戻せます。
大きなことをしなくてもいい。
とりあえず1分。
あなたの夢や、やりたいことは、そこから動き始めます。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)


















