夢は「こんな人間になりたい」という方がいい!という話~名古屋心療内科コラム

「何を持つか」より「どう成長するか」
あなたは夢がありますか?
いえ、もちろん大半の人が、夢を持っていると思います。
しかし夢には、「ニ種類」あるということをご存知でしょうか。
それこそが「HAVE」か「BE」か、ということ。
HAVEの夢とは、文字通り「何かを持つ」系の夢。
「お金がほしい」
「家がほしい」
「恋人がほしい」
「幸せな家庭がほしい」
などなどです。
いえ、こういう夢だからダメということはありません。
しかしこの「所有」系の夢というのは、えてしてハードな道になるのです。
なぜなら何かを得る、ということを目標にして、そしてそれが「得られた」としても、それによって得られる幸せというのは実は限定的かもしれないからです。
たとえばお金。
お金をたくさん得ても、その幸福の感じ方は、どんどん鈍くなっているとされています。
たとえば1億円を得ても、100万円の百倍嬉しくなるわけではありません。
感じ方はどんどん鈍くなり、行動や努力に見合うだけの幸せがあるか、というと疑問です。
また、それをもしかして失ってしまったとき、また不幸に逆戻りしてしまう可能性もあります。
くわえて「持つ」というのは事実なので、それだけを目標にしてしまうと、「それを得ていない自分」を、ずっと不幸に感じてしまうことでしょう。
逆に「BE」こと
「強い人間になりたい」
「優しい人になりたい」
「余裕のある生き方ができる人間になりたい」
「憧れの◯◯のような人になりたい」
というような夢。
これは、リアルにそういう人間になれたのであれば、幸福感はかなり長持ちします。
またそうそう簡単に失う、ということもありえません。
さらに素晴らしいことに、「こんな人間になる!」と思い、そういう人間をイメージし、「なりきる」ことで、今すぐにも自信や幸福にあふれることもできます。
ゲームのキャラクターにたとえると
RPGの世界をイメージしてください。
「伝説の武器」や「大量のゴールド」を持っているだけのキャラと、コツコツと経験値を積み上げて「レベル99」になったキャラ。
どちらが頼りになり、どんな場面にも対応できるでしょうか?
答えは明らかです。
武器やお金は一時的に役立ちますが、万能ではありません。
しかし「レベル99」という基礎能力を持ったキャラは、どんな武器でも使いこなせ、さまざまな局面に対応できます。
人間の成長も同じです。
「持ち物」より「実力」。
「肩書き」より「人間性」。
結局、最後に頼れるのは「自分というキャラクターのレベル」なのです。
BEを意識する生き方
「お金がほしい」から「お金を生み出せる人間になりたい」
「認められたい」から「人を助けて信頼される人間になりたい」
「楽をしたい」から「どんな状況でも楽しめる人間になりたい」
こうしてHAVEの夢をBEに置き換えるだけで、人生の方向性が大きく変わります。
夢が「モノ」から「人間性」へとシフトすると、目標は一瞬のゴールではなく、持続する成長のプロセスに変わります。
まとめ
夢を持つなら、何を「持ちたいか」よりも、どんな自分に「なりたいか」に注目する。
HAVEよりBEを意識して、自分というキャラクターを磨き続けましょう。
ぜひぜひ覚えておいていただければ幸いです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)