怒りの発散には意味がない!名古屋心療内科マンガ

よく怒りを感じたときに「八つ当たり」をしてしまうことがあります。
八つ当たりの対象は様々で、自分より立場の弱い人だったり、または動物や物だったり…。
色々なものを殴ったり攻撃してしまうことがあるものです。
しかしこれ、実は心理学的には「意味がない」ということが判明しています。
怒りを感じた人にサンドバッグを殴らせた場合、怒りが解消することもなく、かえって攻撃的になってしまいました。
逆に「何もさせなかった」グループは、怒りが時間と共に収まっていったのです。
これは「怒ったときに、殴るなどの大きな行動を取る」ことによって、かえって
「あぁ、自分はここまで怒ってるんだ」
と言い聞かせる結果になってしまい、より怒りやネガティブな感情が増したから、と考えられます。
特に今回はサンドバッグでしたが、それが人間だったりした場合、
「無関係な相手を攻撃してしまった」とか
「怒鳴ってしまった…」
なんてふうに、後悔してしまうこともあります。
するとそれにより、さらにネガティブな気持ちが強まってしまった可能性もあるわけです。
個人的に怒りや悲しみなどの感情を抱いた時、何よりオススメするのは、「深呼吸」です。
特に深呼吸をしながら、自分の息を明確に感じることです。
吸って、吐いて…。
そのときの感覚に集中してみましょう。
いわゆる「マインドフルネス呼吸」になります。
これを意識的に行うことによって、自分の怒りを冷静に受け止められます。
他にも「あいつムカつく!」などの思いの直後に、
「………と思っているんだな、自分は」
というように、「思っている」「考えている」などの動詞をくっつけてみることです。
それだけで、やはり自分の感情を「客観視」することができます。
これを繰り返すのが、落ち着くためのベストかつ最短のテクニックではないかと思います。
ぜひぜひ試してみていただければ幸いです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)