「守る」必要なんてない、という話~名古屋心療内科マンガ

よく誰かにたいして
「オレが守ってあげないと」「私が守ってあげなきゃ…」
と思って、相手に尽くしたり、お金を払ってあげている人は多いものです。
しかしその守られている、という対象は、あなたの助けがなくても十分に生きていけます。
心配しないで大丈夫です。
あなたがいつか力尽きたときは、別の「助けてくれる」相手を見つけるだけです。
いえそれどころか、今この瞬間にも、そういう相手はたくさんいます。大丈夫です。
そもそも心理学者であるアドラーは「課題の分離」という考えを提唱しました。
一言で言うと「人それぞれの課題は独立しているもので、他人の課題に首を突っ込んだり、解決しようとするな」という内容です。
すなわち「あの人は私がいないと生きていけない、あの人のことを面倒見ないと」と考えすぎてしまうことは、百害あって一利なしです。
そう思いすぎることによってあなたの生活がうまく行かなくなるリスクもありますし、また相手があなたの思い通りに振る舞ってくれなかったときに
「あれだけあなたのために頑張ったのに!」
なんて風にキレてしまうリスクもあります。
あなたに相手の課題を背負いこむ責務も権利もありません。
究極の庇護関係でいえば「親子」だと思うのですが、たとえ親であったとしても、子供の課題を片っ端から背負い込んでしまうと、子供はロクな育ち方をしません。せいぜいできるのは「ちょっとした助けやアドバイス」であって、それ以上に相手の問題を解決しようと踏み込みすぎると、ただの「過保護」になってしまいます。
親子ですらそうなのですから、「友人」や「ファン」や「客」などの関係なら、なおさらです。
相手を「守る」なんて大きく考えすぎず「好きだからこういうことをしてあげてるんだ」「それ以上それ以下の何者でもないんだ」と思って、気軽にお金を払うくらいが一番健康的ではないかと思います。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)