ちょっぴりサイコな才子さん2「好きなんて「なんとなく」でいい!」名古屋心療内科マンガ




ある軍人学校の調査です。
「世界の平和のためです!」などの立派な志望理由を言った応募者と、
「なんとなく~」などの、あいまいな志望理由しか言えなかった応募者。
前者のほうが立派な軍人になったと思わせて、真実は逆。
後者のほうがずっと長期的に学生生活を続け、さらに軍人として功績を残すことも多くなりました。
これは就職の面接でも言えるかもしれません。
「私には、この会社に入って、こんなことをやりたいと考えています!」
「この会社の発展に貢献し、社会にたいしてこのような活動をしたいです!」
このように立派な発言を言えること自体は、素晴らしいと思います。
しかしそのような場合、「ただ受かるために、準備してそれっぽいことを言っている」だけかもしれません。
いえ、それがダメではないです。
ただそういう説明を信じて入ってもらったところ、
「なんか想像と違った」
「思ったほど活躍できそうにない」
などでやめてしまう、という話はよく聞きます。
実際に「理想が高すぎる」結果、現実とのギャップに苦しみ、心を病んでしまう人はたくさんいます。
それよりは、「理想なんかなくてもいい」ので、「今の仕事のここが好き」「この部分が楽しい」なんて、漠然とした理由で仕事を続けていったほうが、結果的に大きな成果に結びつくことが多い、とも考えられます。
ですのでみなさんも、仕事を選ぶ際に、そこまで立派な理由がないとダメ、なんて考えず、
「なんかこの仕事のここが気に入ってる」
「同僚のあの人と仕事するのが楽しい」
などの気楽な理由で職場を決めたり、継続していくのが良いのではないかな、と思います。
これはパートナーを選ぶ際も同じで
「この人は条件がとてもいいので、幸せになれるはず!」
なんて考えてると、多くがうまくいきません。
逆に
「この人といると、なんか落ち着く」
「特に苦痛じゃない」
「気楽に会えて、安らぐ感じ~」
などのライトな理由で決めた方が、結果的に長く良い関係が続くのではないかと考えます。
何かパートナーや仕事選びの参考になれば幸いです!
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました!
(完)
登場人物紹介

心 才子(こころ・さいこ)
心理学と精神医学に精通しすぎる女子高生。
しかし自分の恋心だけにはめちゃ不器用で、無意味にカラ回りする。
最近の驚きは、「シリアルキラーのシリアルが、コーンフレークの意味ではなかった」というのを知ったこと。
今日も元気に心理学を学んでいる。

並野 均平(なみの・きんぺい)
才子さんのクラスメート。
成績もビジュアルも中の中の仲。
趣味はボウリング。ガーターと聞くたびに、ガーターベルトを想像してドキドキしてしまう。