予想外ばかり起こる方が幸せ!?~名古屋心療内科マンガ

行動経済学者ダニエル・カーネマンは、旅行中の人に「今、幸福かどうか」を聞きました。
すると、旅行中に、すべて予定通りでうまく行っている人よりも、「予想外のことばかり起こって大変」という人は幸福感が低くなりました。
まぁ、ここまでは当然です。
実際に旅行で、ホテルが取れてなかったり、バスに乗ったら行き先を間違えたり、ちょっとしたトラブルがあったり…ということは結構多いものです。
特にツアーなどでなく、自分で自由に決める旅行ですと、なおさらその傾向は増えます。
こういうのって、当然、大変でストレスですよね。
しかし。
旅行後にもう一度その調査を行ったところ、「予想外のことばかり起こって大変」な人の方が、幸福感はずっと高くなっていました。
すなわちトラブルというのは、その時は大変だけども、あとから思い出すと「楽しい思い出」になる、ということです。
実際にゲームで想像してみると、「何の予想外のこともなく、ただ順当にレベルを上げていったら、順当にボスを倒せてクリア」みたいなゲームは、まったくおもしろくありません。
逆に予想外のトラブルばかり起こって、それでも工夫に工夫を重ねて大逆転! みたいなゲームは、クリア後にすごい濃密な思い出を残すのではないでしょうか。
そしてこれ、人生でも同じです。
多くの人が、「何のトラブルもない人生」を望むことでしょう。
しかし、たくさんのトラブルがありつつも、それを乗り越えてきた、という人の方が、死ぬ前によっぽど幸せに今までの人生を振り返ることができる…というわけです。
ですのでトラブルをそこまで恐れず、「このおかげで自分は楽しくなれるんだ!」と思い込んでみることが大切かと思います。
いえ、もちろん、即そう思い込めないでしょうけど、「まぁこのおかげで楽しくなれるかも」と、心の奥で一瞬でも考えてみるだけで、今のトラブルへの取り組み方が大きく前向きになるはずです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)