親からのアドバイスはただの「後悔」~名古屋心療内科マンガ

最近よく思うんですけども。

人間っていくつになっても、心の底は「子供」のままだなって感じるんです。

いやほら、子供のころって、大人ってもう完成された大人だと思うじゃないですか。

もうはるか未来の、成熟しきった人間、みたいな。

連続性がなくて、ポン!とどこかで大人に変身する、みたいな。そんなイメージあったじゃないですか。
自分なんて、「子供は子供として生まれて、大人は大人として生まれている」みたいに思ってた時期もありましたからね。

もうイヌとネコみたいな独立した生き物みたいな。

何にせよ、子供というのが、時間をかけて、ジワジワと成長してできあがるのが、「大人」なわけです。

でも重ねて、大人になったからといって、何が変わった、ということもありません。

確かに体は成長しますよ? それは確かに変わります。

しかし、脳内こと、心って、意外にそこまで成長しないんじゃないかな、と。

もちろん色々な経験は増えますが、それくらいで。

イヤなことがあったら、子供と同じくらい泣きたくなりますし、ムカッとすれば、子供以上に全力で怒っちゃう大人だってたくさんたくさんいます。

いえそれどころか、「悲しい思い出」とか「あきらめの気持ち」みたいなものを学んで、結果的に、子供以上に悲しい人生になっている人も多いんじゃないか、と思っています。

で、そんな大人が子供によく説教することがあります。

「こうなりなさい」
「こうしちゃダメよ」

みたいな。

それって結局は、本人にとって向けたアドバイスなんじゃないかと思うんです。

自分自身が「こう生きたかった」みたいな気持ちを、そのまんま子供に向けている。
でも本当に言いたいのは自分自身。

いえもちろん、だからダメということはないと思います。子供は子供で、そこから得られるエッセンスで、よりいい人生を生きればいいベストですし、「納得できない!」のなら、従う必要もないんじゃないかと。

ただまぁ時に、親のアドバイスがあまりに強制的だったり、過干渉すぎることもあって、それで悩んでメンタルクリニックにくる人も多いものです。

 

大切なのは、「親は親、子供は子供」であり「別の人間」ということを認識して、自由に生きることかな、と。

もちろんどうしようもなくなったら頼ればいい。

そんな風に気軽に考えるのが一番いいかと思います。

 

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)